【前編】からの続きです。
大江浜かきくらべ|目の前で起きた緊迫した出来事
新居浜滞在二日目。
祭り最終日の午前中は、朝から祭りが始まる「大江浜かきくらべ」へ向かいました。
大江浜の会場は海の近く。太鼓台が集まる大江浜ふれあい広場は、漁師町らしく大漁旗で飾り付けられており、他の会場とはまた違った雰囲気があります。

こちらの会場は、祭りが午前中の早い時間から始まるのも特徴です。
一泊二日で新居浜にいるなら、早起きして大江浜にも足を運ぶのがおすすめです。
通りを練り歩く太鼓台を見るもよし、ふれあい広場でのかきくらべを見学するもよし。
広場に置かれた太鼓台は担ぎ手もリラックスした雰囲気で集まっているので、間近でじっくり太鼓台を見ることができました。

そうして、次の太鼓台を待っている時に、事は起こりました。
騒がしい音が聞こえ、「何が起こっているの?」と考える間もなく、猛スピードの太鼓台が整列していた一台の太鼓台にぶつかっていったのです。
しかも、何度も。
大漁旗の飾られた会場なので、「海賊がやってきたぞー」という演出なのか?と想像するものの、他の太鼓台の関係者に慌てている様子はなく、観客はスマホ撮影を続けている。
様子が変なのは、付近に待機している警官が拡声器で行為を中止するよう呼びかけをしているところ。
どうやら演出ではなくトラブルが発生したようでした。
しばらく待っても衝突行為の終わる気配はなく、それどころか、ロープやハサミまで出てきて緊迫感が増してくるばかり。
この状況はしばらく続きそうだと判断し、会場を後にしました。
一宮神社|太鼓祭りは神社の秋季例祭
昼食をとった後、訪れたのは一宮神社(いっくじんじゃ)。
太鼓祭りは神社の秋季例祭なので、かきくらべにも特に力が入っているように感じました。

参道脇に有料の観覧席が設けられ、太鼓台の動きを間近でじっくり見学することができます。
私たちは有料席は取らず、道路脇と境内での見学でしたが、これまでにも増して、力強く激しい動きを見ることとなりました。


左右・高さを絶妙に調整して狭い鳥居の下を潜った太鼓台は境内に集まり、最後のかきくらべが行われます。
深い緑の中に色鮮やかな太鼓台、これまで見てきた3つの会場とは全く異なり、改めてこの祭りが神事なのだと実感させられる空間でもありました。

初心者はここを見る!太鼓祭りの観覧ポイント
最初は太鼓台の大きさや迫力ばかり見ていましたが、何度もかきくらべを見るうちに、少しずつ見るポイントが分かってきました。
- 「フサの動き」に注目
4つのフサが、バラバラではなく揃って動いているか。
→全ての人が息を合わせて動いていることが伝わってきます。 - 太鼓台を高く持ち上げる「差し上げ」の高さと躍動感
担ぎ手の動きに統一感があり、太鼓台がスムーズに動いているかにも注目。
→次々と現れる太鼓台、その動きに驚くほどの躍動感を感じる瞬間がありました。
台の上に乗る「指揮者」と、台を下から支える「かき夫」の息の合った動きは見事です。

場所を移動する時は、台の下に車輪をつけます。

4会場を巡ってわかった、それぞれの楽しみ方
「初めて行くなら、どの会場に行けばいい?」という人向けに、私が実際に4会場を巡って感じた特徴をまとめてみました。
| 会場 | こんな人におすすめ | 観覧のポイント |
| 山根グラウンド | 初めて見る人・迫力を楽しみたい人 | 無料の観覧席あり。全体を見渡せるので、太鼓台の数とスケールを体感するのにおすすめ |
| 多喜浜駅前 | 夜の太鼓台を見たい人 | 駅前なのでアクセスしやすい。夜のライトアップされた太鼓台はとても幻想的で美しい |
| 大江浜ふれあい広場 | 朝から祭りを楽しみたい人 | 朝早くから始まる。止まっている太鼓台をじっくり見学しやすい |
| 一宮神社 | 太鼓台の動きをじっくり見たい人 | 有料観覧席あり。太鼓台の動きを間近でじっくり見られる |
ちなみに、今回訪れた4会場には、どこも食べ物の屋台が出ていました。太鼓台を見ながら屋台グルメを楽しめるのも、祭りの楽しみのひとつです。

私は1泊2日で4会場を巡りましたが、同じ太鼓祭りでも会場によってかなり雰囲気が違いました。
「太鼓台の迫力を見たい」「夜太鼓を見たい」「じっくり技を見たい」など、目的に合わせて会場を選ぶのも面白いと思います。
※観覧席や交通情報などは、開催年によって変更される場合があります。最新情報は公式情報をご確認ください。
まとめ|会場ごとにまったく違う新居浜太鼓祭り
新居浜太鼓祭りを初めて体験して感じたのは、「太鼓祭りはただいくつもの太鼓台をみるだけではない」ということでした。
行く前の私は太鼓台で何を競うのかも、よくわかっていない状態。ましてや、会場による違いは参加する太鼓台の違いだけと思っていたのです。
ところが実際に4つの会場を巡ってみると、会場独特の雰囲気があり、昼と夜でもまったく違う表情を見せることに驚きました。
そして何度かかきくらべを見るうちに、最初は気づかなかったフサの動きや担ぎ手の動き、台の上で掛け声をかける人の存在にも目がいくように。
たくさんの人が息を合わせて、一台の太鼓台を動かしている。
その躍動感から、迫力だけではない、新居浜太鼓祭りの技術の凄さも少し分かったような気がします。そして、各地区の意地も感じた2日間でした。
1泊2日で4つの会場を巡った今回の旅。
正直、最初は「せっかく愛媛に住んでいるのだから、一度くらい見てみよう」というくらいの気持ちでした。
それが、実際に見てみると想像以上の迫力に圧倒され、会場ごとの違いにも惹きつけられました。
会場は4箇所だけではありません。
川縁にずらりと並ぶ太鼓台の様子が圧巻だと聞く「河川敷公園のかきくらべ」や、「大生院・中荻地区の夜太鼓」も幻想的だと聞きます。
自分のスケジュールに合わせて、うまく会場を選んで楽しめるお祭りだと認識した、初めての新居浜太鼓祭りでした。

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