約1000年前の蓮の花を見に行ってきました。
場所は、「松山市考古館」。
建物前の水槽で大切に育てられているのが、「大連古代蓮」(だいれんこだいはす)です。
古代蓮の美しさはもちろんですが、考古館の展示も思った以上に面白く、発掘・埋蔵などの単語に惹かれる人にとってはかなり楽しめる場所です。
松山市考古館とは?|愛媛で歴史を体感できるミュージアム
松山市考古館は、松山総合公園の一角にあり、埋蔵文化財についての教育や普及の役割を果たすために運営されています。
考古館では、展示会・講演会・体験学習活動などが行われており、松山平野で発掘された縄文〜近世までの遺物を、実際に「見て・触って・学べる」貴重な場所なのです。
大連古代蓮とは?|1000年の時を超えて
そんな考古館ですが、まずは蓮の話から。

松山市考古館で咲く「大連古代蓮」は、平成8年(1996年)に松山にやってきました。
元は中国・大連市内の遺跡から発掘された約1000年前のハスの種を発芽させたものです。
その年、大連市の観光訪問団が松山を訪れた際に、友好の証としてこの「古代ハスの種」が贈られたそうです。
その古代蓮は、この時期(6月初旬〜7月末)、考古館の正面玄関前のプランターの池で見ることができます。
1000年前に咲いていた花を今見ているなんて、なんだかとっても不思議です。
開花状況は、考古館のキャラクター「ぶんどう君」が毎日教えてくれるので、ブログをチェックしてから出かけましょう。(ぶんどう君については後ほど)
見ごろは午前中|古代ハス、11時過ぎで開花に間に合うのか?
蓮の花の開花時間は、一般的には午前中。
それは1000年の時を超えて、花を咲かせた古代蓮も同じです。
そのことを認識していた私も、朝イチで行く心づもりで準備をしていました。
けれども、近所で他に寄りたい場所があったことを思い出し、先にそちらへ向かった結果、現地に着くのは11時を過ぎる結果に。
「お昼は過ぎていないのでなんとか見れるかしら?」と、汗だくになりながら必死に池へ向かうと・・・、
満開ではありませんでしたが、大きな葉の間からピンク色の蓮の花が顔を出しているのが見えました。

くすみのない綺麗なピンク色に、見応えのある花の大きさは、やはり素敵でした。
こちらは、プランター植えなので花の様子を至近距離で見ることができます。花びらが散った後の様子もじっくり眺めたりして興味深かったです。


古代蓮の花は、午前中に蕾を開き午後にはまた蕾となるを3日間繰り返し、最後は花びらが散って終わります。
※大連古代蓮に限らず蓮の花は午前中に開花し午後には閉じるという開花特性があります。遅くとも11時までには到着していたいです。
展示室の魅力|松山には旧石器時代からの遺跡が&「触れる」体験も
館内の常設展示室では、出土した本物の土器や石器そして復元された遺跡類を見ることができます。
実は、松山市内にはなんと約600箇所もの遺跡が存在しているそうで、その数に驚かされます。
展示されている出土品は、旧石器時代(約2万年前)から松山城が築城された江戸時代までと多岐にわたります。


館内では、松山の遺跡の復元展示を交えながら時代別に出土品が展示されています。
古墳時代(3世紀後半〜6世紀)に行われたとみられる周囲の水田に水を引くための大規模な堰の復元に始まり、弥生時代の竪穴式住居も復元されています。
さらに、学術的・文化的価値が非常に高いとされる、未盗掘の状態で発見された横穴式石室(葉佐池古墳)も再現されていて、こちらも非常に興味深いです。
関西方面に住んだことが無かったので、日本の古い時代については身近ではありませんでした。せいぜい古いところでは源頼朝が開いた鎌倉時代でしょうか。
それが、2万年もの昔まで遡った埋蔵文化財が松山に多くあることを知って、日本の古い歴史を実感することができました。
展示室の外には、触れる展示コーナーなどもあります。
私がしばし足を止めていたのは土器パズル前。
パズルは、ピースの破片は大きく作られており、磁石でくっつく仕組みでした。誰でも簡単に出来るように工夫されたものでしたが、それでも思っているより難しかったので、実際の復元作業の困難さをほんの少しですが感じることもできました。
建物内には、常設展示室の他に特別展示室もあります。
期間によって特別展示も行われており、私が行ったタイミングでは「四国を掘る―墳墓―」というテーマで、馬形埴輪や珍しい土器が展示されていました。
考古館のキャラクターはぶんどう君|分銅形土器
考古館へやってくると、目に付くのは「ぶんどう君」の文字。

弥生時代の「分銅形土器」が考古館のキャラクターになっています。
その名のとおり、重り(分銅)のような形をしていて、上部と下部が膨らんだ独特のシルエットが特徴です。

一見すると実用性がなさそうにも見えますが、実はこれは祭祀(さいし)や儀式に使われていたと考えられている土器。
この土器は、瀬戸内海周辺部で出土されており、この地域特有のものなのだとか。
破損せずに胴体まで残っているものは一つしかありませんが、個性豊かな表情がなんとも可愛いです。

まとめ
松山市の考古館は、入館料がリーズナブル(100円)にも関わらず、歴史・自然・癒しが揃った穴場スポット。
古代蓮に興味がなくとも、歴史好きには価値があり楽しめる場所だと思います。(展示室はそれほど広くはありません)
また子供が楽しめる体験教室では、ぶんどう君ペンダント作りや勾玉づくり体験なども用意されているので、貴重な経験ができるのではないでしょうか。

お子さん連れならば、同じ敷地内の公園や展望台で遊ぶのもありでしょう。(桜の季節もおすすめです。)
で、大連古代蓮見学時間について言えば、11時30分は少し微妙な時間帯であります。
到着するなら11時ごろまでをお勧めと致します。
おまけ:
発掘調査作業に興味があれば、こちらのサイトからの申し込みで、発掘調査員募集の案内をもらえるようです。
松山市考古館情報
開館時間:9:00~17:00
休館日:月曜・祝翌日
入館料:一般100円、高校生以下無料
大連古代蓮の見ごろ:6月下旬~7月末(年によって前後します)
アクセス
〒791-8032 松山市南斎院町乙67-6(松山総合公園内)
tel:089-923-8777
JR松山駅より 車10分
伊予鉄バス 丸山バス停下車 徒歩10分
駐車場:松山総合公園 第4駐車場(100台)

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